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TCFD提言に基づく情報開示

TCFD

当社グループは、2022年10月28日に制定したサステナビリティの基本方針に基づき、地域の信頼を基盤に、確かな技術・品質と健全な事業運営を通じて、社会の様々な課題の解決に挑戦し、グループの持続的な成長を目指すとともに、持続可能な社会の実現に貢献していくことを目指しています。
また、当社はTCFD提言への賛同を表明しており、今後もTCFD提言に基づく気候変動に関する情報を開示してまいります。

ガバナンス

当社は、社長を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置し、気候変動への対応を含むサステナビリティに関する重要課題への対応を検討し、課題解決に向けた施策の策定、目標に対する進捗管理などについて審議しています。そして、審議事項のうち重要項目については、経営政策会議、取締役会に付議し決定しています。

「気候変動を含めたサステナビリティに関するガバナンス体制」

戦略

当社は、気候変動により将来生じる可能性のある影響について、「1.5℃」と「4℃」の2つのシナリオにおける2050年時点の世界を想定し、重要なリスクおよび機会を抽出し項目を特定しました。

重要なリスク
種類 項目 当社への影響 時間軸 影響度1.5℃ 影響度4℃ 当社としての対応
移行 政策・法規制 炭素税導入 事業活動を通じたCO2排出への炭素税課税により税負担が増加 中長期 - 自社設備のZEB化、電動車への更新、グリーン電力購入
技術 顧客要望の高度化 顧客から環境に配慮した施工に対する要求の高度化 中長期 環境に配慮した材料調達・施工方法の推進、環境負荷の小さい施工技術開発および提案
市場 材料購入価格の上昇 炭素価格を調達する材料の価格への上乗せ 中長期 - 環境付加価値の高い商材・サービスに関する提案力向上
評判 顧客の選考変化 環境対応が進んだ企業への選考が進み、環境への配慮が欠けることによる顧客からの発注減少 中長期 脱炭素化への取り組みの推進および顧客への情報開示徹底
評判 ステークホルダーの評価 CO2削減活動や情報開示不足などの気候変動対策状況が不十分であることに起因する、企業価値(株価)下落や人材確保への影響 中長期 情報開示・ステークホルダーとの対話の充実、目標達成に向けた取り組みの推進
物理 急性 気象の激甚化 台風、水害による事業場機能の停止 中長期 災害時のBCP対応強化
慢性 気象の激甚化 社会インフラに対する緊急対応の増加 中長期 災害発生時に対応できる体制の維持
慢性 気温上昇 熱中症発生リスクの増大、作業効率の低下
労働環境悪化による要員不足
長期 健康管理の強化や労働環境改善のための技術開発の推進
重要な機会
側面 項目 当社への影響 時間軸 影響度1.5℃ 影響度4℃ 当社としての対応
エネルギー源製品・サービス 再生可能エネルギーの需要増 太陽光や風力発電等の再生可能エネルギー関連工事の受注機会の増加 中長期 再生可能エネルギーへの取り組み推進、施工体制と技術力強化
製品・サービス 省エネルギー、脱炭素関連設備の需要増 省エネルギー、脱炭素関連工事の受注機会の増加 中長期 脱炭素化への取り組み推進、施工体制と技術力強化
資源の効率性 自動車の電動化進展 営業車両や工事用車両の電動車化による車両燃料費減 中長期 - 電動車への更新
製品・サービスレジリエンス 防災、減災設備の需要増 防災、減災のためのインフラ整備や維持修繕の需要増加 中長期 施工体制の強化
  • 国際エネルギー機関(IEA)のSDS(Sustainable Development Scenario)および気候変動に関する政府間パネル(IPCC)などを参照し、各シナリオにおけるリスクと機会の分析を行っています。
  • 想定するシナリオ
    1.5℃シナリオ
    各国の気候変更への対策により2050年前後に世界の温室効果ガス排出が正味ゼロになる世界で、産業革命以前に比べて世界の平均気温の上昇を1.5℃以下に抑えるシナリオ
    4 ℃シナリオ
    低炭素化が進展しない世界で、産業革命以前に比べて世界の平均気温の上昇が4℃になるシナリオ

リスク管理

当社は、「リスク管理規程」を制定しており、経営政策会議で気候変動課題への対応を含む業務や事業に係るリスクの評価・対策を決定し、取締役会に報告しています。また、リスク対策を経営計画等に反映させるなどリスク管理を継続的に行っています。

指標と目標

当社は、2022年4月28日に「2050年カーボンニュートラルに向けた挑戦」を公表し、2030年および2050年の具体的な目標を定めて活動を推進しています。

当社の指標と目標
指標 対象 目標年 目標内容
CO2排出量 中電工単体Scope 1・2(事業場および社用車からの排出) 2030年 2013年度比で46%以上削減
2050年 カーボンニュートラル
実績(単位:t-CO2
指標 基準年 (2013年度) 2021年度 2022年度
CO2排出量(Scope 1+2) 11,753 8,621 8,334
うち Scope 1 6,149 4,952 4,564
うち Scope 2 5,604 3,669 3,770